気づけばもうすぐ1年が終わろうとしている。今年1年どうだったか。来年はどんな1年にしたいか。きちんと振り返り、未来に向かうことができたら、きっと素敵な人生を歩んでいける気がしている。daytune.が気になっている素敵なあの人が、どのように一年を振り返り、来年の目標を立てているのかについて、じっくりとお話を聞いてきました。初回に登場するのは、ノートブランド「じぶんジカン」を運営されている松岡美希さんです。
松岡美希さんプロフィール:
平成元年生まれ。大学卒業後文房具メーカーに勤務。フリーライター・編集者として独立し、2019年に「じぶんジカン」創設。現在は夫婦で「じぶんジカン」を運営中。
「基盤づくり」に取り組んできた1年
ーーまずはじめに、自己紹介をお願いします。
自分と向き合う時間を作るノートブランド「じぶんジカン」を運営している松岡美希です。じぶんジカンは、ノートに書かれた質問にひとつひとつ答えていくことで、自分をより深く知ることができ、これからの日々を心地良く生きることができるようになるきっかけをお届けしています。全ての商品の企画から製本までの工程を私と夫の二人で行っており、来年1月にブランド設立5周年を迎えます。
ーー今年はどんな1年でしたか?
毎年、年末になると1年の振り返りと翌年のテーマ決めを行っているのですが、昨年末に決めた今年1年のテーマは「基盤づくり」でした。このテーマの通り、今年1年は経済面・生活面でのベースを作ることを意識して過ごしてきました。
私は元々フリーランスでライターをやりながら、兼業でじぶんジカンの運営を行っていたのですが、2022年から仕事をじぶんジカンの運営一本に絞りました。専業1年目は経験を積むために、とにかくなんでもやってみようと1年を過ごしました。
専業2年目となる今年は、じぶんジカンを長く続けていくにあたって大切な要素である、生活していけるだけの収入の確保、商品の開発、商品以外での取組みといった点に注力をし、ブランド立ち上げて以来、再び整えていったという1年でした。
ーー去年の自分と今年の自分で変わったなと思うことは何ですか?
一番大きな変化は「自分を開けるようになった」ということです。
私はフリーランスとして個人で仕事をしてきたこともあり、これまでは自分ができる範囲でじぶんジカンをやっていこうと思っていたのですが、今年は「基盤を作っていく」ことを考えた結果、自分一人の範囲ではできないことを、誰かと一緒になってやっていこうという心境に変わりました。
私は元々人と積極的に関わっていくことは苦手なタイプなのですが、今年は意識的に人と繋がることができる場所を作っていこうと、5月にマルシェ「mybestday marche – じぶんの暮らしをもっと好きになる小さなマルシェ」の主催など、積極的に「場づくり」を行ってきました。
そうやって過ごしていたら、これまで以上に自分と近い価値観を持った人たちと繋がることができました。またマルシェに来場にいただいた方から「自分を表現したい気持ちになった」という感想を頂くことも多く、誰かに動き出す「きっかけ」を作れたこともとても大きなことでした。
ーーその他にも印象的な出来事があれば教えていただけますか?
私個人としては、「ちいさなブランドの学校」という、自分のブランドを生業としていきたい人のための学校を作ったことが印象的な出来事でした。
人前で喋るのがあまり好きではなく、講師は得意ではないのですが、そのような場を作りブランドをやっていきたい人同士が繋がれることに価値があるとマルシェを主催した時に感じたので、学校を運営してみることにしました。
この学校は教える側と教えられる側を分けるのではなく、「みんなで一緒に考える」をコンセプトにしており、参加者の皆が同列でブランドについて一緒に考えています。最近第0期が終了したので、来年から第1期をスタートしていく予定です。
飲み物で今の気持ちに「区切り」をつける
ーー1年の終わりが近づいてきた今、どんなことを考えていますか?
12月の今の時期はじぶんジカンの注文を多く頂く繁忙期なので、正直まだちゃんと1年をじっくり振り返れていないのですが、「基盤づくり」という今年のテーマについては自分なりに達成できたと思っています。やってみてうまくいかなかったこともありましたが、やりたいけどやれなかったという後悔はありませんでした。
毎年12/31に振り返りと翌年のテーマ決めを行っているので、それを楽しみにこのところの忙しい日々を頑張っています。
ーー今の自分の気持ちに合ったdaytune.ブレンドは何ですか?
今の気分にあったブレンドは「Turn off」です。繁忙期ということもあり、今すごく「オン」の状態なので、振り返りの時にはしっかり気持ちを「オフ」に切り替えていきたいと思います。飲み物って区切りをつけてくれる存在だと思っていて、「集中したい時はこれを飲む」などシーンに合わせて飲み物を決めることで、気持ちの区切りをつけています。
Turn offブレンドは味も好きだし、お湯を入れた瞬間は青っぽい色が、徐々に茶色に変化していくのを見るのもいきなりオン/オフ切り替わるのではなく、グラデーションとしてオフになっていく気分になれて好きです。
来年は「打って出る」1年に
ーー来年はどんな1年にしたいですか?
来年は、「打って出る」1年にしたいと思っています。
20代の頃、知り合いの占い師の方から「35歳であなたは開花する」と言われたことがあって。来年いよいよ、その35歳を迎えるんです。占いの結果を凄く信じているわけではないのですが、せっかく開花すると言われたのだから、その言葉を現実にしたいなと思っています。そのためにも今年築いた基盤を活かして挑戦をしていきたいです。
また、来年はじぶんジカンが設立5周年を迎えます。色々と試してみたいアイデアがあるので、そちらを実行していきたいと思っています。
ーー来年の楽しみな予定を教えてください。
具体的な予定はまだありませんが、来年はじぶんジカンのユーザーさんが集まれるお店を作りたいなと考えています。
じぶんジカンというブランドを設立しようと思った時点で、「お店を作る」という目標がありました。というよりも、お店を作ることをやりたくて始めたブランドがじぶんジカンです。
日常の中で自分自身のことを振り返ることって難しくて、日常から距離を取ることで自分のことが見えてくるということがあると思っていて。だからこそ、お店という日常から離れた場所にくることで自分のことを振り返ることができる。そんな場所を作りたいと思っています。それができたら、きっと私「開花」するんじゃないかと思っていて(笑)
ーー生活面での目標は何ですか?
暮らしを整えたい、という気持ちがあります。元々クライアントワークをやっていた頃は1日のほとんどの時間を仕事が占めていて、暮らしは二の次になっていました。じぶんジカン専業になってからは、それが少しずつ改善されてきて「どのように生活していきたいか」考えられるようになってきました。
私は頑張ることが性に合っていないので、自分らしいゆったりしたスピードで生きられたら良いなと考えています。そのために、どういう風に時間を過ごすか、誰と何をするか、どんなものを食べていくかなど、ひとつずつ整えていきたいです。
また、今年始めた「ちいさなブランドの学校」は今後も続けていきたいです。場所って作って終わりだと意味がなくて、継続性があっていつでも戻ってこれることが大切だと思っています。続けていくと仲間も増えていくので、より新しいこともできるようになると思っているので、楽しみにしています。
具体の目標は持たず、テーマだけ決めておく。
ーー振り返りや目標を考えるにあたって大事にしていることを教えてください。
一旦頭の中にあることを全部書き出すことです。心配なことや楽しみなことなどを、最初から整理しようとしないでそのまま全部書きます。それから書いた内容をカテゴリづけをするなどして少しずつ整理をしていき、考えをまとめていきます。このプロセスが大事だと思っています。
ーー目標を立ててご自身のやりたいことを着実に達成されていますが、その秘訣を教えてもらえますか?
前提として、私は社会人2年目にメンタルを崩して会社を退職したという出来事があります。そこで自分が元々思い描いていた、会社で働いて結婚して…というキャリアプランが一度白紙になりました。その出来事をきっかけに、これからの人生プランが決まっていないなら、やりたいことをやってみたらどうなるのだろうという気持ちになりました。その時の気持ちが今も根底にあり、「これをやったらどうなるんだろう」という気持ちで今もさまざまな取り組みを行っています。
「自分を開く」ということも私は元々苦手で、実際にやってみてもやっぱり苦手だなあとハードルを感じることがあります。そんな時に自分が大切にしているのが「小さい階段を作る」ということです。それは、物事を自分の中で失敗しても大丈夫なくらいのハードルに下げてやってみるということです。
例えば「ちいさなブランドの学校」においても、ゼロからいきなり学校を立ち上げるのではなくて、その間に小さいステップを作って一つずつ超えていく。途中で難しいなと感じたら、一度立ち止まって考えてみる。そうやって少しずつ進んでいきます。じぶんジカンでも、実店舗をやりたいと2019年から思い続けていましたが、すぐにやらなかったのは、そこに至るまでの小さなステップをたくさん作って一つずつ達成してきたからです。
ーー何か目標を持ったとき、達成に至るまでの全体像はご自身の中で見えているのでしょうか?
全然、そんな壮大なことはできていません。でもここに行きたいという目的地の設定はできていて、行き方は分からないけど、色々な方法を試してみようという感じです。
今年も「基盤づくりを行う」「繋がりを作る」というテーマだけを決めていて、そのテーマの中で何をするかは、日々行動する中で自分のアンテナに引っかかったものをやっています。だから細かく計画している訳ではなく、思いつきで始めることも多いです。そうやって決めすぎず余白を持っておくことを大切にしています。
具体的な行動目標を持っている訳ではないので、何かができなかったという後悔はありません。自分が決めたテーマに向かって行動できているので、充実感があるのかも。だからこそ「2023年も、テーマに沿ってたくさんいろんなことやってきたなあ!」と心がほくほくしていて、一年の振り返りをするのが楽しみなのだと思います。
【お知らせ】
今回、お話を聞かせていただいた「じぶんジカン」さんとdaytune.の限定コラボ商品『じぶんジカン×daytune. 年末振り返りセット』を2023年12月6日(水)10時〜数量限定で販売いたします。
じぶんジカンの人気ノート「年末ノート」と「daytune.tea 6種類セット」がセットになった、特別なアイテムです。
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