【ブランドへの思い】前編:会社員時代の違和感から気付いた「自分自身に目を向けること」の大切さ

2023.09.13 Philosophy
【ブランドへの思い】前編:会社員時代の違和感から気付いた「自分自身に目を向けること」の大切さ

オリジナルのクラフトハーブティーを手がける「daytune.」代表の松見がどのような思いでブランドを始め、運営しているのか。

提案する商品やサービスに込めた思いやこだわりとともに改めて振り返ってもらいました。


【前編】では、松見がdaytune.を始めようと思ったきっかけについて触れていきます。

 

「自分のほんとうの気持ち」が分からなくなってしまった会社員時代 

 

会社員生活を続ける中で、社会から求められる「こうあるべき」を優先し過ぎるあまり自分の本当の気持ちが分からなくなってしまったという松見。

松見:
「会社員時代、必死に働くなかで自分が今どういう状態にいてどうしていきたいかが分からなくなってしまった時があって。

ちょうどその時に大好きだったおじいちゃんが亡くなったこともあって、
自分の人生で何に命を燃やすか、どういう風に生きていきたいかが分からないまま日々が過ぎていくことほど怖いものはないなと思ったんです」

そこで、一度立ち止まって自分のことを考えるために次の転職先なども決めないまま会社を辞めたのが、2017年の夏頃。

その時に自分の中で湧き上がってきた思いが、その後のハーブティー事業を始めるきっかけになったと言います。

 

 

松見:
「会社員として働いていたときに、優秀でがんばってる人たちが無理をして倒れてしまったり、会社に来れなくなってしまうことも目にしてきました。

そうやって優秀でがんばってる人たちが、どうして自分の状態には気付けないんだろう、とふと思ったんです。
きっと私自身もそうだったように、周りの人がどう思うか、どうしたら正解なのか…と、自分の外側にばかり意識が向いてしまって、自分はどう感じているのか、自分は今どういう状態なのかという、自分自身の内側に目を向けられていない人が多いんじゃないかな、という気がして」

 

そんなかつての自分のような人たちに向けて、日常の中で自分自身に目を向ける習慣づくりをサポートするような事業をやりたいと思ったことが、今のdaytune.というブランドをつくるきっかけになりました。

 

ウブドの農家さんから言われたひと言

 

ぼんやりと自分がやりたい方向性が見えてきた頃、インドネシアのウブドを旅した際に出会った農家さんから言われたことが印象的だったそう。

松見:
「その農家さんが、“あなたが見るもの、聞くもの、食べるもの…そういうもの全てが、あなたをつくっている”というような話をしてくれて、とても印象的だったんです。

それを聞いて、普段食べたり飲んだりしているものの中に、それを自分が選んでいるって自覚して選択できているものって果たしてどれくらいあるんだろう、と考えさせられました」

 



普段生きていると色々な情報が嫌でも目に入ってきてしまったり、忙しい毎日の中でどうしても効率を重視して“とりあえず”で選んでしまったりすることが多くなってしまいます。

だからこそ、自分自身に目を向けるきっかけを提案することで、自分の今の状態を自覚したあとに主体的に次の行動を選ぶ、ということもサポートしていきたいと思うようになったのだそうです。

 

ハーブティーを選ぶ行為が、今の自分の状態を見つめることに繋がる

 

日々の仕事や生活で忙しい人に向けて、自分自身に目を向けることをサポートする事業を始めようと思った松見が、はじめに思いついたのが「ハーブティー」でした。

松見:
「もともと今の事業を思いつく前から、子どもの頃から好きだったハーブに関わる事業にも興味があったのですが、その時はまだ自分がハーブ事業をやる理由を見出せずにいたんです。

だけど、『自分自身に目を向けるきっかけを提案する』という事業を考えたときに、ふと頭の中に思い浮かんだのがハーブの存在でした」

色々なハーブを組み合わせたハーブティーを作れば、どのブレンドを飲むかというハーブティーを選ぶ行為そのものが、自分自身の今の状態と向き合うことに繋がるかもしれない。 

 

 

松見:
「例えば、“今は頭をすっきりさせたいからミントを使った清涼感のあるハーブティーを飲もう”といったように、自分の今の状態に合わせて選べるハーブティーがあったら良いなと思いました。
海外ではハーブは漢方のように自分の体調や症状に合わせて処方する使い方もされていますし、自分自身と向き合うためのアプローチの一つとしてなら、私がやる意義があると思えました」

自分の中でずっと思いがあった「ハーブ」と「自分自身と向き合う習慣づくり」とが頭の中で繋がったとき、偶然にもハローワークの職業訓練の一つに「ハーブセラピスト科」という講座を見つけます。

 

 

松見:
「会社を退職してから通っていたハローワークで、たまたま見つけたんです。
常にある講座ではなかったので、これはやれってことだな、と思ってすぐに申し込みました。

そこから約3ヶ月間、ひたすらハーブのブレンド方法について学んだりハーブ農家さんに研修を受けに行ったりしていましたね。
その後、まずは生計を立てながらハーブティー事業の準備を進めるために、翌年の2018年1月に会社員時代に携わっていたコンサルティング業で独立しました」

  

 

自分自身が会社員時代に感じた違和感から、「自分自身と向き合う習慣づくり」を提供する事業を始めようと決意した松見。

その決意を後押しするかのようないくつかの出会いにも導かれながら、まずはハーブティー事業をスタートさせていきます。

つづく【中編】では、どのようにハーブティー事業を始め、現在の「daytune.」ブランドがつくられていったのか、様々な試行錯誤や商品へのこだわりについても触れていきます。

 

Text & Photo by てい えみ

 

daytune.のプロダクトはこちら

ブログに戻る